木村正治のデイリーコラム

木村正治(きむら まさはる)による様々な随想です。様々な分野について随時、思う事や感じる事を綴ります。

五百旗頭真氏のインタビュー記事への疑問と意見

 本日の読売新聞朝刊に安全保障法案についての五百旗頭真
へのインタビュー記事が掲載されていたが、一人の国民として疑問
や意見を申し上げたい。
 見出しに「集団的自衛権 日本守る」とあるが私は逆に集団的自
衛権の行使が日本に甚大な被害や滅亡に至る事につながると見
て今が極めて重大な局面である認識にある。
 以下、五百旗頭真氏のインタビュー記事について述べる。

*国際安全保障に日本がどう関与し、責任を担うかという問題の
 議論が少なかった。
(私の疑問)
 その通りだが、日本は既に世界2位の国連負担金をしかも滞納
無しで担っており大きな責任を果たしているのではないか。
 軍事以外での貢献と責任が日本の道であろう。

*戦前も日本は大日本帝国憲法を「不磨の大典」として1度も変え
 なかった。政治が軍部をコントロールできない憲法を抱いて日本
 は滅んだ。変えていたら戦争につぐ戦争にのめり込まずにすんだ
 ろう。
(私の疑問と意見)
 当時の明治憲法が改正されていなかった事と我が国が日清戦争
から大東亜戦争に至るまでの軌跡は関係ない。明治憲法を改正し
ていたとしても我が国に迫り来る世界環境の中で戦争になっていた。
 日清戦争は朝鮮の帰属を巡り清と戦い、我が国は朝鮮を独立させ
た。日露戦争はロシアの南下が我が国に迫り自衛のために戦い、
第一次世界大戦は迫り来る世界情勢の中に巻き込まれて参加した。
これは今日で言う集団的自衛権の行使であった。
 大東亜戦争はイギリス、アメリカが経済力をつけた我が国を敵視し
あらゆる制裁や締め付けを行い、アメリカにいる日本人の資産を没
収し、これにより日本国内で反米感情が湧き起こり、更には日本の
船舶が無条件でアメリカにより撃沈されるようになったために開戦
に至ったものである。
(私の疑問)
 また、今も戦争に巻き込まれれば政治が軍部(現場)をコントロール
できなくなる可能性が極めて高いだろう。
 平時においては機能する法律や統治機構も戦争状態に巻き込まれ
れば現場での不測の事態に応じる現場がやがては自ずと展開するよ
うになり政治がコントロールできなくなるのは歴史の常である。

*法制度に手をつけると「また日本が侵略戦争をする」と言う人がいる。
(私の意見)
 その通りだが、今は逆に何とかして日本を「攻撃したい」、日本を「占領
したい」「破壊したい」と虎視眈々と狙っている大きな意思があり、日本が
侵略戦争を行う可能性は皆無の中で今は日本が侵略されないために、
またそのための大義名分を与えないためにこそ集団的自衛権を行使して
はならない。

*中国は日本の領土である尖閣諸島を奪い取ろうと行動を起こし、南シナ
 海では実効支配を進める。それをどう抑制するかが今問われている。
 「私は戦争はしない」では答えにならない。中国を自制させる方途を見出
 さなければ平和は保てない。
(私の疑問と意見)
 尖閣諸島に度々上陸を試みてきたのは、アメリカに本部のある香港や台
湾、中国の活動団体である。緊張を煽るためにアメリカが背後で糸を引い
ているのが現実ではないか。
 中国と戦争状態になればアメリカの思う壺であるために乗じない事が肝要
である。
 また中国を自制させる方途を見出す事も必要だが、例えば中国が平和を
脅かす行動を取る場合には我が国からのODAを廃止する等の対処をすれ
ば良い。

*日米同盟を強固にし、「日米不可分」を中国にも分からせる。加えて国際
 社会に様々な友好国を持つことが大切だ。
(私の意見)
 我が国が様々な友好国を持つ事を絶対に許さないのがアメリカではなか
ろうか。

*日米の協力体制の表れが集団的自衛権を部分的に日本も行使できるよ
 うにすることだ。この地域で米国の艦艇などに何かあったら見殺しにせず
 日本も一緒に守ることが重要だ。自衛隊が見て見ぬ振りをした途端、米国
 世論の中で日米同盟は終わる。
(私の疑問と意見)
 1950年の朝鮮戦争勃発の時はアメリカが朝鮮半島で戦争を行ったが我が
国は全く戦争行為に加担していない。アメリカ軍と軍事行動を共にしていない。
この事実は事実として認識するべきだ。
 我が国は是々非々で事を判断し日本国民と国土の安全を守るべきである。


 以上、一人の国民として五百旗頭真氏のインタビュー記事への疑問と意見
を申し上げた。
 今の時代の本質は、我が国が侵略されないために、我が国に核兵器を炸
裂させないために集団的自衛権を行使してはならないという事である。
 お分かり頂けるであろうか。
 虎視眈々と我が国の破壊と占領、攻撃を狙っている大きな意思からすれば
我が国が集団的自衛権を行使すれば日本も軍事行動や敵対行動を行った
として我が国本土に核兵器攻撃や軍事攻撃を行う絶好の大義名分や口実を
与えてしまう事になるのである。
 この本質がお分かり頂けないようであれば、我が国は甚大な被害を被るか
滅亡してしまうであろう。
 一歩間違えれば第三次世界大戦に巻き込まれ、我が国本土が攻撃対象に
されているからである。

 また前回のこの欄でも述べたように、仕掛け人の目論見通りに集団的自衛
権の行使により我が国を巻きこませ、日中戦争にでもさせられてしまったなら
中国に進出している日本企業は全て資産を没収されるだろう。
 それにより日本も中国も経済が大打撃を受ける。
 1941年にアメリカがまだ戦争になる前の段階からアメリカ国内の日本人の
資産を全て没収した事も歴史の事実である。
 更には最悪の場合、当時のアメリカがアメリカ国内の日本人を強制収容所
に送り込んだように、中国にいる日本人が強制収容所へ送られるだろう。
 戦争状態にさせられれば自衛隊人民解放軍との戦闘行為だけに終始せ
ず、あらゆる立場の全ての人々が当事者にさせられて巻き込まれてしまう。
 それが戦争というものである。
 従って、我が国が巻き込まれて相手やアメリカの敵対国、存在に日本本土
攻撃の大義名分を与えたり我が国が戦争に巻き込まれる事のないように集
団的自衛権は絶対に行使してはならないのである。